離職者の声

あっとほーむで訓練を行い、一般就労したけれど、退職されてしまった方が何名かいらっしゃいます。その方々の声を掲載することで、現在一般就労に向けて訓練されている方や、支援者の方にも参考になると考え、本人の了解を得て一部掲載しております。



Aさんの場合あっとほーむ訓練期間→1年 就職した期間→2年1カ月 業種→製造業
①どうしてその会社へ就職しようと思ったのですか?
…経済的にも人間的にも自立したいと思いましたし、実習をしてみて仕事が向いていると思いました。
②どうして離職することになったのですか?
…人間関係が主な原因でした。会社側から期待もされ、いろいろな仕事を任せて頂きましたが、求められることも多くなり、自分のキャパシティがオーバーになりました。
③離職するにあたり、誰か相談できる人はいましたか?
…親、会社の同僚、あっとほーむにしました。
④これからどのようにしていきたいですか?
…ずっと続けられるような職場に就職したいです。気持ちが落ち着けるような環境だと嬉しいです。
⑤再度就職するにあたり、就職先に配慮してほしいことはありますか?
…自分の名前を呼んでから指示を出してほしいです(だれに言っているのか分からないことがあるとのこと)。仕事内容にもよりますが、作業指示書など活用して頂き、優先順位を出してほしいです。こう思っているからこう・・・というような言い方をしてもらえると分かりやすいです。
⑥今、再度就職するとして、自分に足りないことはなんだと思いますか?
…コミュニケーション力が足りないと思っているのでそこを改善したい…、また臨機応変な対応ができるようになりたいです。ゆくゆくは人の言動や感情を理解できるようになりたいです。
経緯
ある日の朝にAさんから「仕事のことで相談があります」と連絡がきました。その日のうちに本人と面談を行い、緊急事態だと感じ、会社の人事担当に連絡をし事情を説明しました。時間がたつほど、本人のダメージは大きくなりますので、こういうことはスピードが肝心だとつくづく思いました。人事担当の方も事情を汲んで頂き、その日のうちに手続きをしてもらいました。
その後・・・
Aさんは菓子折りを自分の意志で購入し、離職先へ挨拶に行きました。離職先である会社の人事、現場の方々からは「作業に関してはなんでもできていたので、いろいろな仕事を任せてしまいました。申し訳なかったです。この経験をトラウマにならないようにし、今後の人生に生かしてほしいと思います。」とのお言葉を頂戴しました。Aさんは少しずつ元気を取り戻し、失業保険をもらいながら障がい者年金の申請をしています。あっとほーむで再度訓練を行い、新しい就職先につなげていこうと考えています。